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PRACTICAL GUIDE / 2026年度・自己点検に向き合う代理店へ

代理店の自己点検(2026年度)実務手順ガイド— 9月末提出への逆算プランと「証明できる」記録の残し方

「自己点検チェックシートが届いたが、どこから手を付ければいいのか」「日々の募集で手一杯で、点検に割く時間がない」——2026年度から本格的に始まった損保協会の「自己点検チェックの取組み」に、いま多くの損保代理店が直面しています。本記事では、協会の手引き(2026年度版)に沿って、制度の位置づけ・提出の流れ・9月末の提出推奨期限から逆算した週次プランを整理し、点検の山場となる項目の備え方と、「やっている」を「証明できる」に変える顧客接点の記録の残し方まで解説します。

CONCLUSION / 先に結論

Llinks(エルリンクス)を提供する株式会社デザートブルームが、損保協会「自己点検チェックの取組み」(2026年度・代理店業務品質評価制度)の実務手順を整理しました。要点は3つ。①自己点検はすべての損保代理店が対象で、所属保険会社との「対話」の時間を確保するため9月末までの回答報告が推奨されていること。②流れは「募集人の点検→代理店としての点検→登録PF(共通プラットフォーム)で回答報告」の3段階であること。③問われるのは「やっているか」だけでなく「記録で確認できるか」であり、日々の顧客接点の記録化が準備の中心になることです。

FOR WHOM / この記事の対象
この記事は、次のような方に向けて書かれています
CONTENTS / 目次
  1. 自己点検は何のためにあるか — 代理店業務品質評価制度の中の位置づけ
  2. 提出推奨期限は9月末 — 今日から間に合う逆算週次プラン表
  3. 提出の流れ(募集人用→代理店用→共通プラットフォーム)とつまずきやすい3点
  4. 山場は意向把握・比較推奨・アフターフォローの3項目
  5. 「やっている」を「証明できる」に変える — 顧客接点の記録の残し方
  6. 改正保険業法2026との関係 — 全体像は完全ガイドへ
  7. 一人・小規模代理店の現実的な優先順位
  8. よくある質問(FAQ)

CHAPTER 01自己点検は何のためにあるか — 代理店業務品質評価制度の中の位置づけ

まず、この取組みが「何の一部なのか」を押さえておくと、個々の作業の意味が分かり、対応の優先順位も付けやすくなります。以下は、日本損害保険協会が公表している「自己点検チェックの取組み」の手引き(2026年度版)等の内容の整理です。

背景:2023年の問題を受けた、業界全体の信頼回復の取組み

協会の手引きによれば、この取組みの背景には2023年に明るみになった保険金不正請求や保険料調整行為の問題があります。これを受けて協会は「代理店業務品質に関する評価指針」を公表し、損害保険業界全体の信頼回復のため、適切な保険募集と顧客本位の業務運営の徹底に向けた取組みを進めています。

制度の全体像:第三者評価制度と、その入口としての自己点検

代理店業務品質評価制度は、損保会社の代理店指導等を補完する仕組みとして、利害関係のない第三者が「代理店において最低限必要な業務品質が確保されているか」を確認・検証する第三者評価制度です。運営主体は、弁護士・学識経験者・消費者団体などの第三者で構成される代理店業務品質評議会で、損保協会内に評価本部が置かれています。

その中で「自己点検チェックの取組み」は、すべての代理店が行うものと位置づけられています。代理店が業界共通の「自己点検チェックシート」を用いて自店の業務運営体制を点検し、結果を所属保険会社(代申会社だけでなく乗合会社を含みます)に報告し、保険会社との「対話」を通じて改善につなげる——これが取組みの骨格です。

図|自己点検チェックの取組みの骨格(協会手引きの整理)
1
自店を点検する
業界共通のチェックシートで業務運営体制を確認
2
結果を報告する
登録PFを通じて所属保険会社へ回答報告
3
対話し、改善する
保険会社と「対話」し、フィードバックを改善へ
点検して終わりではなく、報告→対話→改善までがワンセット。だからこそ、対話の時間を確保できる早めの提出が推奨されています。

大事な前提:自己点検は「試験」ではなく「改善の道具」

手引きには、自己点検チェックは「業務運営の適切性の確認・検証を行い、あわせて課題を解決して改善につなげる主体的・自律的な取組み」であり、不備等が発見され、それによって改善取組みが実施されることは重要な意味を持つ、と明記されています。つまり、これは合否を判定される試験ではありません。「できていない」を見つけること自体が、取組みの目的の一部です。

もう一つ、手引きが繰り返し強調しているのが「記録化し、見える状態にする(証跡を残す)」ことです。点検項目を確認するために用いた資料(社内規則・手順書・チェック内容の現物の写しなど)はシートとともに保存し、保険会社との対話でも提示できるようにしておく——ここが、後の章で述べる「記録の残し方」につながっていきます。

※ 本記事は、日本損害保険協会が公表する「自己点検チェックの取組み」の手引き(2026年度版)等の公開情報を、実務の段取りとして整理したものです。制度の正式な内容・最新情報は、協会の公表資料と所属保険会社からの案内を優先してください。本記事は法令や制度の解釈について新たな見解を示すものではありません。

出典(協会一次情報):日本損害保険協会「代理店業務品質評価を行う業界共通の枠組み」「自己点検チェックの取組み」の手引き【2026年度版】(PDF)代理店業務品質に関する評価指針(損害保険代理店向け)(PDF)

CHAPTER 02提出推奨期限は9月末 — 今日から間に合う逆算週次プラン表

協会の手引きでは、所属保険会社との「対話」を行う十分な時間を確保するため、9月末までに自己点検チェック結果の回答報告を行うことが推奨されています(頻度は少なくとも年度に1回)。法定期限ではありませんが、実務上はこの9月末が目標線になります。

今日が8月中旬だとすると、残りは約6週間。「まだ1ヶ月半ある」と見るか「実働6週しかない」と見るかで結果が変わります。ポイントは、点検そのものより「準備」と「資料集め」に時間がかかることです。逆算すると、次のような週次プランになります。

期間の目安やることその週のゴール
第1週
今週
8/18〜8/24 準備週。所属保険会社からの案内(登録PFの操作マニュアル・ユーザID等)を確認し、登録PFにログインできる状態にする。チェックシート(Excel)を取得し、留意事項シートと基礎情報入力シートに目を通して全体量を把握。実施計画を決める。 登録PFに入れる/自店の対象項目が見えている
第2週 8/25〜8/31 募集人による点検。協会公表の「募集人向け点検項目(設問)データ」等を活用し、個々の募集人の業務遂行状況を確認する。対象範囲(全員か、抽出か)は自店の規模・特性に応じて決める。 募集人の点検が完了している
第3週 9/1〜9/7 代理店としての自己点検(前半)。代理店主または保険募集の責任者等が回答シートに着手。各項目の「点検プロセス」と「判定ポイント」を確認しながら、即答できる項目を先に片付ける。 回答シートの5〜6割が埋まっている
第4週 9/8〜9/14 自己点検(後半)+不備への対応。判断に迷う項目・資料が見つからない項目を潰す。不備が判明した項目は、自店のルールや所属保険会社の規定等に従って改善策を決める。 全項目に回答がある/不備リストと改善方針がある
第5週 9/15〜9/21 確認資料の整理と最終チェック。点検に用いた資料(社内規則・手順書・現物の写し等)をシートとともに保存できる状態に整理。シートの「入力完了」表示を確認する。 提出できる状態が整っている
第6週
提出
9/22〜9/30 登録PFを通じて所属保険会社(代申会社だけでなく乗合会社を含む)へ回答報告。残りは予備日とし、その後の「対話」に備えて、回答の根拠を説明できるようにしておく。 9月末までの回答報告が完了している
段取りのコツ
提出はゴールではなく、保険会社との「対話」の始まりです。ぎりぎりの9/30提出より、1週前倒しの提出のほうが、フィードバックを受けて改善に動く余裕が生まれます。また、第1週の「登録PFに入れるか」の確認だけは今日やってください。ここが詰まると、後ろの全工程が動きません。

CHAPTER 03提出の流れ(募集人用→代理店用→共通プラットフォーム)とつまずきやすい3点

次に、実際の手順です。協会の手引きが示す実施手順は、大きく「募集人の点検」→「代理店としての点検」→「登録PFでの回答報告」の3段階に整理できます。

1
募集人による点検 — まず「人」の業務遂行状況を確認する
代理店としての自己点検の前に、募集人向けの点検を実施する等により、個々の募集人の業務遂行状況を確認します。協会ホームページには募集人向け点検に活用できる「募集人向け点検項目(設問)データ」が公開されています。対象は全募集人が基本ですが、規模・特性に応じて、拠点責任者の所属募集人に絞る・サンプル抽出する等の方法も手引きに例示されています。
2
代理店としての自己点検 — 責任者がチェックシートで点検する
代理店主または保険募集の責任者等が「自己点検チェックシート」を用いて点検します。シートは留意事項シート→基礎情報入力シート→回答シートの順に入力する構成で、基礎情報の入力内容に応じて、自店が対象となる回答シートの種類(一般代理店用/自賠責のみ代理店用)と点検項目が表示されます。点検に用いた資料(社内規則・手順書・現物の写し等)はシートとともに保存します。
3
登録PFで回答報告 — そして「対話」へ
回答を入力したシートを、「代理店登録等の共通プラットフォーム(登録PF)」を通じて所属保険会社(代申会社だけでなく乗合会社を含む)に提出します。登録PFは損保協会と損保会社等が共同運営する業界共通システムで、2026年6月から利用可能とされています。提出後は保険会社が結果を確認し、「対話」→フィードバック→改善対応へと進みます。

つまずきやすい3点 — 先に知っていれば防げる

図|自己点検チェックのつまずきポイント3つ
🔑
① 登録PFに入れない
操作マニュアルやユーザIDは所属保険会社から案内される。案内メールの見落とし・受信設定が第一関門。
🏢
② 乗合・複数登録の扱い
提出先は代申会社だけでなく乗合会社を含む。回答もすべての乗合会社の状況を踏まえて行う。別個登録代理店は代理店ごとに実施。
📄
③ シートの扱いミス
レイアウト・書式・数式等の改変は不可。必須項目(オレンジセル)を埋め、「入力完了」表示を確認してから提出する。
いずれも協会の手引きに明記されている事項です。作業を始める前に押さえておくと、手戻りを防げます。

①はスケジュール全体を止める詰まりどころです。登録PFの利用に関する詳細(操作マニュアルやマスターユーザIDなど)は所属保険会社から案内されるため、案内が見当たらない場合は、待つのではなく所属保険会社の担当者に確認するのが早道です。②は乗合代理店の見落としが起きやすいところで、手引きは「すべての乗合会社の状況を踏まえて回答」することを求めています。③は最後の最後で起きるミスです。シートは改変せず、一覧シートのステータスで進捗を管理し、提出前に「入力完了」の表示を確認してください。

CHAPTER 04山場は意向把握・比較推奨・アフターフォローの3項目

チェックシートの項目には、代理店登録や帳簿書類のように「事実を確認すればすぐ答えられる」ものと、体制やプロセスの実態を問われるため、答えるのに準備がいるものがあります。実務の感覚でいえば、多くの代理店にとって山場になりやすいのは、募集プロセスの基本動作に関わる次の3領域です。いずれも、協会の「代理店業務品質に関する評価指針」が扱う、募集時の顧客対応と契約後対応の中核領域にあたります。

図|準備に時間がかかりやすい3領域
👂
意向把握
お客様の意向をどう把握・確認したか。プロセスと、その記録が残っているか。
⚖️
比較推奨
乗合代理店の場合、商品をどう絞り込み、推奨理由をどう説明したか。その基準と記録。
🤝
アフターフォロー
契約後のお客様への対応・情報提供を、継続的に行っているか。それを示せるか。
3つに共通するのは、「その場でやったかどうか」ではなく「継続的な運用と記録」が問われることです。

なぜこの3つが山場になるのか

理由は単純で、この3領域は「やっているか」と「記録で確認できるか」が別物だからです。たとえば意向把握は、面談のたびに丁寧にやっている募集人がほとんどでしょう。しかし「その記録はどこにありますか」と聞かれたとき、すっと出てくる代理店と、記憶と個人メモしかない代理店に分かれます。比較推奨も同じで、推奨には理由があるはずですが、その基準や説明の記録が形になっていないと、点検では手が止まります。

そしてアフターフォローは、3つの中でいちばん「記録の空白」が生まれやすい領域です。契約時の書類は保険会社のルールに沿って残っていても、契約後にお客様とどんな接点を持ったかは、意識して残さない限りどこにも残りません。年1回の更改連絡だけでは、「継続的にフォローしている」と胸を張って答えるには心もとない——ここに悩む代理店は少なくないはずです。

点検のコツ:「点検プロセス」と「判定ポイント」に分けて考える

協会の手引きは、自己点検を実施する際、各項目における点検プロセス(点検内容を充足するためには何が実現できていればよいか)と判定ポイント(何を確認すればよいか)を可能な限り明確にすることが重要だとしています。山場の3領域も、この分け方で整理すると進めやすくなります。

チェックシートの一覧シートには、各点検項目の確認資料例や、募集コンプライアンスガイドの参照ページが記載されています。自己流で資料を作り始める前に、まず「何を見せれば確認できることになっているか」をそこで把握するのが、遠回りに見えて近道です。

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CHAPTER 05「やっている」を「証明できる」に変える — 顧客接点の記録の残し方

前章で見たとおり、自己点検の本当のテーマは「やっているか」ではなく「やっていることを、記録で示せるか」です。そして協会の手引き自身が、取組みを「記録化し、見える状態にする(証跡を残す)」ことの大切さを説いています。この章では、その中でも空白になりやすい契約後の顧客接点について、記録の残し方を実務目線で整理します。

「点検のために資料を作る」から「日常の運用が記録になる」へ

毎年の点検のたびに、記憶をたどって資料を作り起こす——これがいちばん消耗するパターンです。目指すべきは逆で、日常の顧客対応がそのまま記録として残る仕組みを持つことです。そうすれば、点検は「資料を作る作業」ではなく「残っている記録を確かめる作業」に変わります。

図|記録の残り方の違い
点検のたびに作る
記憶から資料を作り起こす
「あのお客様に連絡したのはいつだったか」を思い出しながら整理。毎年同じ苦労を繰り返す。
日常が記録になる
運用の中に記録が残る
誰に・いつ・何を届けたかが日付つきで自動的に残る。点検では「確かめる」だけ。
仕組みで残る記録は、抜け漏れがなく、日付が客観的で、点検のたびの作業コストがかかりません。

契約後の接点を「日付つきの記録」にする — LINE配信という選択肢

契約後のお客様への情報提供・アフターフォローを、電話や訪問だけで回そうとすると、接点の量にも記録にも限界があります。そこで有力なのが、LINEでの定期的な情報配信を「継続的な顧客フォロー」の土台にする方法です。

Llinks(エルリンクス)は、保険募集人専用に設計されたLINE営業・保全マーケティングツールです。既契約者・顧客をLINEの友だちとして一元管理し、家計・保障・ライフイベントに関するお役立ち情報を定期配信できます。ここで自己点検の文脈で意味を持つのは、「誰に・いつ・何を配信したか」が、日付つきの履歴としてすべて残ることです。

配信履歴が日付つきで残る
お役立ち情報の配信は、配信日・内容・対象が履歴として残ります。「契約後も継続的に情報提供している」ことを、日付つきで振り返れます。
既契約者リストの一元管理
契約者・面談したお客様をLINEで一元管理。「どのお客様と接点が続いているか」が一覧で見える状態になります。
アンケートで意向・関心を記録
アンケート機能でお客様の関心・状況を確認でき、回答は記録として蓄積。フォローの優先順位づけにも使えます。
配信データの可視化
友だち数・開封状況などを数字で確認。「フォローの仕組みが回っているか」を、感覚でなくデータで把握できます。

誤解のないように書いておくと、「Llinksを入れれば自己点検はOK」という話ではありません。どの資料が各点検項目の確認資料として適切かは、チェックシートの確認資料例と、所属保険会社との対話に沿って判断するものです。ただ、アフターフォローの領域で「記録が何もない」状態と、「いつ・誰に・何を届けたかの履歴がある」状態では、点検でも対話でも、立っている場所がまるで違います。日常の顧客接点が記録として残る仕組みは、点検の季節だけでなく、営業成果(解約防止・追加契約・紹介)としても返ってきます。契約後フォローの考え方は保険募集人の保全・解約防止で、LINE活用の全体像はLINE公式アカウント活用法で詳しく解説しています。

料金は月額¥9,800〜(税抜)・税込¥10,780〜・解約縛りなし。LINE連携など初期設定は担当が完全サポートします。

CHAPTER 06改正保険業法2026との関係 — 全体像は完全ガイドへ

自己点検チェックの取組みと並んで、2026年の代理店経営に影響しているのが2026年6月1日施行の改正保険業法です。両者は別の制度ですが、根っこにあるのは同じ流れ——2023年の問題を受けた、業界全体での顧客本位の業務運営の立て直しです。

押さえておきたい背景

改正保険業法では、金融庁の公表によれば「保険会社等による保険契約者等への過度な便宜供与の禁止」などが措置されます。これに伴い、保険会社が代理店向けに行ってきたセミナー協賛や顧客紹介スキームなどの支援も、業界全体で縮小・停止が進んでいます。

つまり2026年の代理店は、業務品質は自己点検と対話で問われ、集客は会社頼みから自前へという、2つの変化に同時に向き合うことになります。

この記事では自己点検の実務に絞りましたが、改正保険業法の全体像——何が変わり、代理店の集客・経営にどう影響するのか——は、改正保険業法2026 完全ガイドにまとめています。自己点検への対応と、自前の集客・顧客フォロー体制づくりを、別々の宿題ではなく「顧客本位の体制を記録が残る形で整える」という同じ一枚の絵として捉えるのが、2026年の代理店経営の現実的な向き合い方だと考えています。

CHAPTER 07一人・小規模代理店の現実的な優先順位

最後に、一人あるいは少人数で営む代理店の方へ。チェックシートの分量を見て圧倒されたかもしれませんが、協会の手引き自体が「規模・業務特性に応じて」という前提を繰り返しています。基礎情報の入力内容に応じて対象項目が変わる設計ですし、募集人点検の範囲にも規模に応じた方法が例示されています。大型代理店と同じ重装備を組む必要はありません。優先順位は次のとおりです。

1
今日:登録PFに入れることを確認する
所属保険会社からの案内(操作マニュアル・ユーザID)を探し、ログインを確認。見当たらなければ担当者に連絡。ここが全工程の栓です。
2
今週:基礎情報を入れ、自店の対象項目を把握する
基礎情報入力シートを埋めると、自店が答えるべき回答シートと点検項目が表示されます。全体量が見えれば、残り週数への割り振りができます。
3
点検では:正直に答え、不備は改善計画とセットにする
前述のとおり、不備の発見と改善は取組みの目的の一部です。実態より良く見せる回答は、その後の「対話」で自分の首を絞めます。できていない項目は、いつまでに・どう改善するかを添えられるように準備しましょう。
4
並行して:記録が残る仕組みを1つ動かし始める
今年の点検で「記録の空白」に気づいたなら、それが来年への宿題です。特にアフターフォローは、日常の顧客接点が自動的に記録になる仕組み(LINE配信など)を1つ動かし始めるだけで、来年度の点検の景色が変わります。

自己点検は毎年続きます。今年を「なんとか提出した年」で終えるか、「記録が残る仕組みを1つ作った年」にするか。この違いは、来年の点検のためだけではありません。契約後のお客様との接点が記録つきで続いている状態は、解約防止・追加契約・紹介という営業成果の土台でもある——それが、保険業界25年以上を通じての実感です。

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よくある質問(FAQ)

Q. 自己点検チェックは、どの代理店が対象ですか?

日本損害保険協会の手引き(2026年度版)では、自己点検チェックの取組みは「すべての代理店が行う」ものと示されています。自賠責保険以外の損保商品の取扱いがない代理店向けには「自賠責のみ代理店用」の回答シートが用意されており、規模・特性に応じて対象となる点検項目が変わる設計です。

また、別個登録された代理店は本店で一括ではなく、代理店登録された代理店ごとに実施する必要があるとされています。詳細は協会の手引きと所属保険会社の案内をご確認ください。

Q. 9月末という提出期限は、法律で定められた期限ですか?

9月末は法定期限ではなく、協会の手引きに示された推奨時期です。手引きでは、所属保険会社(代申会社だけでなく乗合会社を含む)との「対話」を行う十分な時間を確保するため、9月末までに自己点検チェック結果の回答報告を行うことが推奨されています。

実際の運用スケジュールは所属保険会社からの案内に従ってください。対話の時間を考えると、期限ぎりぎりではなく前倒しで提出するほど、フィードバックを改善に活かす余裕が生まれます。

Q. 「できていない」項目があった場合、正直に回答して大丈夫ですか?

協会の手引きでは、自己点検チェックによって不備等が発見され、それによって改善取組みが実施されることは「重要な意味を持つ」とされています。つまり自己点検は合否を判定する試験ではなく、課題を発見して改善につなげ、保険会社との対話の材料にするための取組みです。

不備が判明した場合は、自店のルールや所属保険会社の規定等に従って改善策を策定・実施し、改善後にシート等で改善されているかを確認します。なお、一度提出したチェックシートは次年度の取組みまでの間、改善後の内容で再提出する必要はないとされています。

Q. 点検の裏付けとなる記録・資料は、どこまで残せばよいですか?

協会の手引きでは、点検項目を確認するために用いた資料等(例:社内規則や手順書、チェック内容の現物の写し)を自己点検チェックシートとともに保存すること、そして取組みを記録化して見える状態にする(証跡を残す)ことが求められています。

チェックシートの一覧シートには各点検項目の確認資料例や募集コンプライアンスガイドの参照ページも記載されているので、まずそこで「何を見せれば確認できるか」を把握するのが近道です。日々の顧客対応や情報提供が記録として自然に残る仕組みを持っておくと、点検のたびに資料を作り起こす負担が減ります。

春野高利
AUTHOR / 本記事の執筆者
春野 高利(はるの・たかとし)
株式会社デザートブルーム 代表取締役 / Llinks(エルリンクス)開発者
保険業界実務経験25年以上。保険募集人専用のLINE営業ツール「Llinks」を開発・提供。改正保険業法2026年6月1日施行を見据え、募集人が自力で見込み客を獲得・育成する「自走型営業」基盤の設計・導入を支援している。
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